7月7日カノジョの家で
× × ×
「なぁ、今日って七夕だけどさ、なんかお願いごととかそういうのってあったりする?」
「……えっ。……うん、あるよ」
なにその反応。なんかあると思ったけど言いにくいことなのか
「……もっと、圭吾と一緒にいられたらいいなって……」
は? なにこれ? ”ある程度”そういう回答がくるかなって予想していたけど、していたけど……予想以上に嬉しいっていうか、動揺するんですけど。
つーか、自分で言っておきながら恥ずかしそうにするなよ! ……そういうとこも可愛いんだよ。
おちつけ、はしゃぐと子どもっぽいし、ここは普通な感じで返そう。
「…………そ、そうなんだ……」
あーくそ、ちょっと噛みそうになった。思ったより動揺してるし。やっぱり不意打ちは反則だって。恥ずかしいつーか、心の準備してないと表情が保ってられないから。
「圭吾はお願いごとってあるの?」
よ、よしっ、動揺しているのバレてないな。
「お、俺も、同じだよ。……あんたともっと、一緒にいられたらいいなって……」
これ口に出すのってなんか恥ずかしいな。
「ほんとに? それじゃあ二人とも一緒だねっ」
……だから、そうやって嬉しそうに微笑むの反則だって。
「……ったくずりぃの……可愛すぎだろこれ」
これを無自覚にやってるんだから、あんたってほんとにタチ悪い。
にやけるのって抑えるの結構大変なんだな。いま頬にすげぇ力入ってるし。
あー、つかこれもう我慢しなくていいか、うん。なんの我慢だって話だしな。ガキっぽいって思われるかもしれないけど、こんなの我慢するのが無理だから。
「なぁこっち、もっと近く来て。……んっ、チュッ……。もっかい……チュ。だめ、まだ足りない……」
「……ずっと一緒にいような、来年も、その先もずっとずっと……なっ?」
なんだよその顔、ホントは分かってたんだろ。でもまぁ、あんたにならこういうとこ見せてもいいか……。
「ったく……大好き。……チュッ」
おわり。
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